売春者差別は本当に差別なのか?

差別

正当な理由によらず、偏見や先入観に基づいて、あるいは無関係な理由によって、特定の人物や集団に対して不利益・不平等な扱いをすることを指す。

売春ブームですね。
これだけ売春の話題が盛り上がっているのに、売春者を差別するとどんな良いことがあるのか?という視点から書いている人が見当たらないので、ちょこっと書いてみます。


まず、売春者差別によって、売春をすることへの心理的なコストが高まります。
お金は貰えるのはいいけれど、まわりの人から白い目で見られるのはイヤだなぁ、というわけです。
すると当然、差別が存在しない状態よりも供給曲線は上がり、女の「性」の市場価格は上がります。
この「性」の市場価格が上がることが、売春者差別のメリットです。

「メリット」と書くと、私利私欲のために差別をしているようですが、これは女性の側からすれば、自分の体の価値を不当に低く評価されないための防衛措置でもあるわけで、悪いことだとは言い切れません。



気になるのは、これは本当に「差別」なのか?ということ。
確かに外側だけを見たら差別かもしれませんが、売春者に対する批難は、本質的に不当廉売者に対する批難の意味合いを含みます。これが差別の要件である「正当な理由によらず」に当てはまらないのではないだろうか?と思うのですが。
どうでしょう?

売春者への蔑視発言をめぐる議論(4) - *minx* [macska dot org in exile]
2007-03-22